2011年10月23日日曜日

世界一臭い食べ物「シュールストレミング」を囲む秋の午後

お久しぶりです。

突然ですが・・・



シュールストレミング

ご存じですか?
世界一臭いことで有名な食品です。fromスウェーデン。

春先の産卵期のニシンを塩と一緒に樽の中にぶち込んで2か月放置。
その後、まだ腐っている 発酵し続けているニシンを
殺菌しないまま缶の中へ投入。

密閉後も腐り続けている 発酵が続いている、という
とってもエキサイティングな食べ物です。

このシュールストレミングを優雅に味わう、という
秋の週末を台無しにする危険をはらんだ宴
参加させていただきました。

大人になると時間の使い方にもスパイスが必要ですからね★



レインコートとビニール手袋は必須

取り扱い説明書や、シュールを食したことのある賢人達のブログなど
事前にこのエキサイティングな兵器食べ物について知識を深めてまいりました。

・決して室内では開けてはいけない
・人のいない森の奥で開けてください
・川や海に流すと魚が死ぬ
・土に埋めると不毛の大地になる
・化学兵器と間違われるので、気をつけること
・臭い、とくかく臭い
・トラウマになる
・匂いが服に付着すると洗ってもとれない
・胃の中に入っても発酵し続ける・・・

などなど。

知れば知るほど無くなっていく食欲と反比例して
むくむくと湧き出る「怖いものみたさ」な好奇心。


臭いが放出しないようにビニールに・・・



ついに悪魔が開け放たれる!



「・・・・・」

固唾を飲む、とはまさにこの事。
初めて飲みました。固唾。



只者ではない風格


・・・

一瞬の沈黙の後


・・・

「ぎゃー」


「臭い!臭い!」


「無理!」


地獄絵図と化す午後の休日。

臭いについてご説明申し上げたいのですが

例として脳裏に浮かぶのは
言語化するのが躊躇される単語ばかり。

とにかく食べ物の臭いではない。
断じて違う。




この写真見ただけでいまだに思い出す・・・


もう絶対食べたくない・・・と何度も逃げ腰になる自分を
心の中で盛大にビンタしながら
恐る恐る一切れ・・・頂くことにしました・・・

パンの上にレタス、トマト、マッシュポテト、チーズ
(あぁこのまま食べたい)
そして・・・化学兵器、ではなくシュールストレミング。


ちらりとのぞくシュールさん


無意識に鼻で呼吸しないようにしながら
目線は大空を仰ぎながら・・・

恐る恐るサンドイッチを端から食べ進め・・・
そしてシュールストレミングを口にした瞬間


「食ベルナ!死ヌ!」

味覚を感じるより早く
脳が体全体に指令を送り戦闘態勢に入りました。
何から?スウェーデンの刺客から!

涙と冷や汗が瞬間に吹き出る。
自分の中に眠っていた自己防衛本能、すごい。

もう無理。もう無理。もう無理。もうムーリー。

吐き出してしまう人。
うずくまる人。
泣く人。わめく人。走り出す人。怒る人。
なんだか変に陽気になる人。

地獄絵図・・・


そして私は、それ以上一口も食べることが出来ず
サンドイッチはビニールで何重にも巻いて
闇に葬りました。ごめんなさい・・・

さらに口直しで飲もうと思って買ったカフェオレが
手から落ちてしまい胸元に落下。
カフェオレ全部、体中にぶちまけました。

自分では気がつかなかったけれど
手がガタガタと震えていたようです
(レインコートを着ていたので服は無事でした)



戦いに勝利したチーム人間

それでも何人かの勇者たちが
果敢に挑戦に挑み、捨て身の戦いの結果
シュールストレミング完食となりました。

消えていったシュールストレミングは
勇者たちのお腹の中で醗酵し続けるのでしょう。


おわり



※ちなみに世界で二番目に臭い食べ物 ホンオフェ(韓国からの刺客)とも
すでに一戦交えたことがあります。臭さのレベルは桁違いでシュールの勝ち!だと思います。
(臭いの種類はまったく違いますが)